「ふたなよしひ」
五月一一日(火)
7月15日の木曜日から吉祥寺の駅前で「きちじょうじのなつやすみ」という長期イベントが開かれる。ぼくが管理運営を任されている
河村要助の絵をそのイメージに使いたいとのことなので、ヨースケ軍団(&東京芸大の後輩)の
佐藤卓さんとも話をしながら、若手の仙石権一郎デザイナーにポスターや文字デザインを任せた。
「なつやすみ」では、泉谷しげるといった大物ミュージシャンもフリー・ライブをやるらしいが、何しろ多岐にわたるイベントなので現時点で詳細までは決まっていないようだ。
二名良日(ふたな・よしひ)さんというアーティストと会ったのもその関係だ。二名さんは名前も珍しいけれど彼には「野外活動家」という肩書もあって、見れば、なるほど指もごっつい首も太いというヘンなおじさんだった。大きなナタを手にして叫び声をあげながら原生林でも駆け巡っていそうな感じだけど、この第一印象は案外間違っていなくて、たくさんの竹を集めて子ども用の遊具を作ったり、大きなドーナツ状にくくりあげたりと、「力づくプレイ」が好きそうな、なんだかわかんないことをやっている。ドーナツ状の竹の中に無数のチューリップが閉じ込められているという「アート」もあって、これがまた面白い。で、すべて「廃棄されたもの」「廃材」を使っている、ってのもいい。日本の竹って、増えすぎて各地域が困っていることは知られるようになってきたけど、二名さんは、あちらの山、こちらの谷で、何が起こっているか何が捨てられているか、とてもよく理解している人でもあった。ちなみにチューリップも似たような問題を抱えている聞いて、驚いたぼくなのだった。
Beats21.com
「きちじょうじのなつやすみ」ではライブ空間を中心として、
河村要助の展示パートなどにもアイデアを出してくれるんだけど、その会場で「竹でもやるけど、ユーカリの木がいい!!」と腕を組んで唸っておられたのが印象的だった。ユーカリってオーストラリアからわざわざ輸入するのか?と思ったら、これが違う。コアラの「食べ残し」で捨てられてしまったものが、日本にあるのだそう。二名さん、おもしろい。
二名良日紹介サイト
http://www.yougey.com/artist/futana01.html
ゆうげい社