「朝大さんの後輩たち」
七月七日(月)
この二日の朝に、與那覇朝大(よなは・ちょうたい)氏が亡くなった。キャリアのある方なので、林房から享年七四歳だったことを聞いて、少し驚いた。なぜなら我が照屋林助師も沖縄の絵のことになれば、必ず「ちょうたい」さんとの交友から話を始めたからだ。ぼくは、昭和四年生まれの林助さんと同じ世代なのかと思い込んでいた。郵便切手から、お社に飾られている大作、あるいはレコード関連のイラストレーションにいたるまで、朝体さんはオキナワをフルに爆発させた戦後における先駆的な画家だった。
朝大さんは何年か前に脳梗塞で倒れて、そのあと闘病生活をされていた。奥さんは沖縄芝居で有名な、吟呼(ぎんこ)さん。吟呼さんは告別式で、時に笑いながら朝大さんのことをめんめんと語っていたそうである。これも林房から聞いた。
七月二一日の「海の日、サンゴの日」には、「サンゴ兄弟3人展」という展覧会も開かれるが、そのためにただいま新作を製作中の
名嘉睦稔(版画)、
仲地のぶひで(イラストレーション)、
照屋林次郎(=林房、三線)という三人のウチナーンチュも、もちろん朝大さんの後輩である。
園田青年会&嘉手苅林昌による名盤
りんけんバンドの代表的一作『ゴンゴン』。表紙は
名嘉睦稔。