「廻る命」
七月十日(火)
古謝さんの『廻る命』を買った。八年ぶり、二枚目のソロである。
『廻る命』は、現時点でライブ会場に行かないと買うことができない。行けば、白黒の写真二葉のオマケが付いて三千円。これが嬉しい。
ウレシイのなぜを自分なりに考えてみたのだが、いわゆるレコード業界とまるで無関係なのがウレシイの一つなのだ。自分で作って自分で手売りしているから、いわゆるレコード業界の流儀ではインディーズの範疇へ詰め込まれるわけだが、肌触りがまるで違う。
変な例だが、ぼくの故郷に、たがみ屋という小さな魚屋があって…この店は、かの北陸にあってもずいぶんレベル高い刺身を一般大衆価格で売っている。しかも、いわゆる東京の銘店と呼ばれるトコロのハナの高さなど微塵もないなにげないローカルな仕事ぶり。これが最高なのだ。徹底した地元主義、インチキなしの本日の仕入れには限りがあるから、さっさ売れて、商いとしては小さい。それ以上できないし、しない。だからぼくは、この店のポリシーって
古謝美佐子さんの姿勢と通じるものがあるな〜と思うのだ。
『廻る命』の中身、私、何にも語っておりませんが、わかっていただけましたでしょうか。CD評はすでに書いているのですが、載せるのは追って…しばらくお待ちください(なおこのアルバムは、この秋に、音のしつらえを少し変えて一般店頭に並ぶ予定である)。
amazon-1stアルバム『天架ける橋』