四月一七日(土)
森田寛カメラマンによる「第2回
コザ・てるりん祭」写真館のvol.7。
饒辺愛子(よへん・あいこ)さんは、ご存知「肝がなさ節」のヒットを持つベテラン。気さくな方でみんなから「愛ちゃん」と呼ばれているけれども、本当は
嘉手苅林昌師とも一緒にやってきた大先輩だ。かつて、初めて取材させてもらったとき「小さい頃から美空ひばりが大好きだった」とか、「ナークニーは私みたいな未熟な者にはとてもこなせないんです」とか、見知らぬ雑誌屋に向かって熱心に語ってくれたことを思い出す。この方も、とってもいい人。コザの島唄クラブの老舗「なんた浜」を中心に活動しておられる。
「元ちゃん」(げんちゃん)こと
前川守賢さんも、見るからに優しそうなシンガーだ。彼は
照屋林助師との名コンビだったボケ役、前川守康(まえかわ・しゅこう)さんの息子であり、元旦に生まれたから「元ちゃん」。巡業の楽屋で生まれた生粋、バリバリの芸人である。第1回目に引き続きの出演で、林助&守康ゆかりのワタブーショウを一人でやってくれた。林助さんのお得意ネタだった曲弾きも披露。また愛ちゃん&元ちゃんセットの前にやったよなは徹が、りんけんバンド・バージョンの「
生まり島」を歌ったのを聞いて、すかさず「私、林助さんがやってたオリジナルで歌っていいですか?」ときた。沖縄の大衆芸能って、生きてる!と胸が熱くなる瞬間だった。