「ひみつ会議だ」
六月一日(日)
いやはや、なかなかに決まらない。決まらないから、わが三線「りん」に触れてはいても気持ちが落ち着かないのだった。
「SAVE THE CORAL 2008」を、仲間と、やるか、と決めて約半年の月日が流れた。環境省から「協力」を、沖縄県からは「後援」という言葉をもらったけど、言葉だけであって未だにマネーはない。ばりばりにお札が出て行くだけで、これがボランティアってやつなのね…そんな私たちなのだった。別に「オレらは偉いことをやっている」と世間に言いたいわけでもなく、悔やんでいるわけでもなく、しゅくしゅくとびんぼうをやっている。昨日も、驚くような方から突然の電話をもらい、頑張れよと言われて恐縮した私だが、一つの目的に向かって走らせてもらっていることが嬉しい。先日、それは五月十九日の夜の北谷町美浜という沖縄だったわけだが、
照屋林次郎(照屋林房)、
仲地のぶひで、
名嘉睦稔といった沖縄アートの「人物」各氏に集まってもらってひみつ会議を開いた。林房がディレクター的な立場で、七月二十一日の万国津梁館でのフェスティバル(「
海の日、サンゴの日」)の中で新作三人展をやろうってことだ。照屋林賢さんも途中から加わって、沖縄・自然・海・我々の生き方・何を作るか・何をやるべきではないのか・マネー問題…と沖縄を代表するクリエイターたちがツバを飛ばさんばかりに話あったのだ。そんな彼らのあり方が、私を走らせる。
名嘉睦稔さんは「国際サンゴ礁年2008」にも美しい版画を提供しているのだけど、沖縄色が濃い「SAVE THE CORAL 2008」には特別の思いがあるようで、何より七月二十一日は特別に「
海の日、サンゴの日」と銘打ち、さまざまな催しをやる…その中心の一つが彼ら悪友三人による展覧会「サンゴ少年三人展」なのだ。
沖縄の自然(&自然破壊)をイメージしながら、版画と絵画と三線を作り、青年やチビッ子たちにもタダで見てもらおうじゃないの、という意欲。子どもたちがたくさん来るから、オレたちと、どんなふうに交流しようか…シンガーでもある仲地さんも、展覧会場で歌ってくれることになった。
六月五日は、そんな
名嘉睦稔さんたちが、こぞって県庁へ乗り込んでプレスの前で一言、ブツことになるわけだ。
さて、どこまで「
海の日、サンゴの日」が広がるのか。今日も企画は増殖中。落ち着かない。だから夜、一人になって三線を弾いている。
(トップ・ページのピース印の男性は、りんけんバンドのかーつー氏)
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左から時計周りに、 照屋林賢、名嘉睦稔、藤田正、仲地のぶひで、照屋林次郎 |