「マンボラマToyko」推薦CD:R.バレット、ブーガルー期の代表作『アシッド』
V2/コロムビア
 題名のAcidってもちろん、60年代に広まったスラングでLSDのこと。ジャケットのデザインを見てもわかるように、アメリカの若いのがレロレロってしまう「魅惑のあの世」をイメージさせている。ロックにしてもソウルにしても、当時は同じ文化土壌を共有していたわけで、バレットの『アシッド』は、ニューヨーク・ラテン側からクスリっていいよねー、と誘っている代表的ヒット・アルバムなのだ。ふきんしん、はなはだshitってわけ。
『アシッド』は、ニューヨーク・ラテンがソウル&8ビートとの蜜月期の最終段階にあった時に出来た作品(68年)で、バレットもサルサの大バンマスへと成長する直前だった。そう、30歳直前、みなぎる気力がアルバムの選曲、アレンジにもほどよく注入されて、ラテン×ソウルの曲と、次代(サルサ)への訴求力のそのどちらも汗たっぷりに感じることのできるアルバムに仕上がっている。
 クラブ系のdjにも極めて評価の高いタイトル曲にしても、ベイシック・リズムはオーソドックスなキューバのソン・モントゥーノだが、リズムのどこかセカセカし、エッジを効かせたそのアレンジは、「ニューヨーク-バレット-1960年代後半」という要素なくしてあり得なかった「雪降る街のトロピカル・リズム」の結晶と言えるだろう。
 御大ボビー・ロドリゲスのベースが全体を引き締め、バレットのコンガの音が、ばっちりとデッカい。存在感あふれる、バレットの代表的1枚である。
(付記:どちからと言えば演奏に重きが置かれているので、その後に素晴らしい歌手へと成長するアダルベルト・サンティアーゴの存在感が希薄な作品でもあります)
(藤田正)

amazon-『アシッド』

( 2007/05/28 )

Otis Redding & His Orchestra"Live On The Sunset Strip"
20年の軌跡を綴る新録2枚組ベスト『HISTORIA / DIAMANTES』
Singin' from Yaeyama:彩風の新作『彩花』
あんたら/ほんまに/頑張ってください 『LAUGH IT OUT』RIZE with 隼人
テイチクからリリースされた沖縄音楽の好企画
琉神マブヤーから、ついにおにぎりパパになったアルベルト
DVD『嘉手苅林昌追善公演 白雲ぬ如に…』
サンボマスター『きみのためにつよくなりたい』:400メートル爆走気味に表現する「若さ」
カントリー・ボーイの今を歌う:池田卓『風月花日鳥曜日』
ついに出ましたよ、上原知子の島唄集『多幸山』
岡林信康の復刻スタート:『わたしを断罪せよ』
古謝美佐子8年ぶりの新作『廻る命』
マンボラマTokyo推薦:名作登場!フアン・ルイス・グエラの新作『Llave de Mi Corazon』
反ブッシュでグラミー受賞のカントリー3人組:『テイキング・ザ・ロング・ウェイ/ディキシー・チックス』
「マンボラマToyko」推薦CD:R.バレット、ブーガルー期の代表作『アシッド』
明るいエイズ・ソング「ディマクコンダ」by山田耕平
「マンボラマToyko」推薦CD:ジョニー・パチェーコ『ア・マン・アンド・ヒズ・ミュージック エル・マエストロ』
「マンボラマToyko」推薦CD:ジョー・バターンのアルバムが続々
マンボラマTokyo推薦CD:エディ・パルミエリ/アット・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・プエルト・リコ
10年ぶりの名録音:大城美佐子/唄ウムイ
マンボラマTokyo
マンボラマTokyo presents:新宿ラテン地獄(Flyer)
2月23日 しょうちゃんの蛇に三線/藤田正
マンボラマNo.5:ビバ・ラテン・ロック!with アルベルト城間
PHOTO LIVE:カルロス菅野/play Cal Tjader!
「マンボラマ No.3」はファニア・レコード・スペシャル@下北沢
ニューヨーク・ラテンの幻の名盤が初CD化
マンボラマNo.4 ニューヨーク・ラテンのデザイン(佐藤卓氏を迎えて)
河村要助らによる「マンボラマTokyo」が正式に発足
3月19日 しょうちゃんの蛇に三線/藤田正
メキシコ学勉強会:メキシコ音楽とテキーラの探求
マンボラマTokyo推薦CD:エディ・パルミエリ/アット・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・プエルト・リコ
ふざけたライナー書くなよ:ヘクター・ラヴォーって誰のことだ?
マンボラマTokyo通信:フアネス来日/『エル・カンタンテ』
Beats21だけの全曲解説『モア・ザン・マンボ/ジ・イントロダクション・トゥ・アフロ・キューバン・ジャズ』
ウィリー・ナガサキ 5月の東京Live決定
百人町音樂夜噺vol.18:岡本郁生vs藤田正
写真で見る:ファニア・レコードのスターたち(60's〜80's)
フアネス in Tokyo:けっこういいコンサートでしたよ
ラリー・ハーロウ、13名のフルオーケストラでバリバリのサルサ
「マンボラマToyko」推薦CD:『シエンブラ』ライナーpt.2
「マンボラマToyko」推薦CD:ジョー・クーバ『バン・バン・プッシュ・プッシュ・プッシュ』
電子書籍:岡本郁生著『もう一つのアメリカン・ミュージック』が完成!
レオン・イチャソ監督に注目!…『エル・カンタンテ』『クロスオーバー・ドリーム』
マンボラマTokyo推薦:名作登場!フアン・ルイス・グエラの新作『Llave de Mi Corazon』
金沢名物「ジャングル・ナイト」にマンボラマTokyoが特別参加
マンボラマTokyo presents:新宿ラテン地獄6
マンボラマTokyo presents:新宿ラテン地獄2
マンボラマTokyo presents:新宿ラテン地獄1
「マンボラマ No.2」決定!:カルロス菅野 play Cal Tjader
NEWS from マンボラマTokyo:J.Loの新譜情報ほか
表紙へ戻る