マンボラマTokyoが主催するイベント「マンボラマNo.4」が、3月3日、下北沢のバードカフェで開かれた。
ゲストはグラフィック・デザイナーとして大活躍の佐藤卓さん。卓さんは、一時、プロのミュージシャンを目指したこともある大の音楽好き。ラテンも一時、河村要助(イラストレーター、
マンボラマTokyo総裁)と
サルサ・バンドを組んでいたぐらいだ。
今回は、二人に「ニューヨーク・ラテンのデザイン」というテーマで2時間以上も、語ってもらった。
対談としては、河村総裁が持ち込んだ、30枚ほどの今となってはかなり珍しいアルバムを一枚一枚紹介するというスタイルだったが、簡単な自己紹介が終わったあと、さて本格的に…というところで、河村総裁がボソッと「(ラテンのアルバム・ジャケットなどから自分は)得るものはなかった」と問題発言、会場は爆笑に包まれた。
マンボ時代の
マチート楽団、
ティト・プエンテ楽団から、
ブーガルー、そして
サルサへと時代は進んでいったが、ジャケットの印刷のヨゴレから、色校正、文字の書体、デザイン・バランス、果ては(?)写真に写る女の子のヒップの具合といった細かな指摘が次々に飛び出し(それもユーモアたっぷりに)、この二人ならではの世界が繰り広げられた。
サルサほかニューヨーク・ラテンのことはほとんど知らない人も多く来場されたようだったが、「こんな面白い世界がある(そしてそれを独自のセンスで楽しんでいる人がいる)」ことがわかって、とても楽しそうだった。
トークが終わって、最後に
マンボラマTokyoのウィリー・ナガサキが登場、そしてライブ。佐藤卓さんとのミニ・セッションも二人の呼吸がぴったりで会場から大きな拍手がわき起こった一夜だった。
(文・藤田正)
*次回の
マンボラマTokyoのイベントは、追ってこのBeats21で発表します。