沖縄をベースに活躍する
ディアマンテスの、ベスト・オブ・ベスツともいうべき新録が発売される(2010年9月29日)。
2枚組には「GAMBATEANDO(ガンバッテヤンド)」「瞳はダイヤモンド」「沖縄ミ・アモール」「愛しのカネラ」など、沖縄とラテン・アメリカ(ペルー)を結ぶこのバンドならではの特別な名作が並んでいる。
一般に新録音のベストものというと「焼き直し」的なイメージがつきまとうものだが『イストリア』は丸1年をかけて1曲1曲を丁寧に録音している。スタジオも沖縄随一といわれる
ハイウェーブであり、なにより
アルベルト城間(ボーカル)を中心とするメンバーの充実した歌・演奏がいい。アルベルトは「(デビュー期のような)あんな若々しい歌はうたえないよ」と笑っていたが、そのあとで「(でも)これからが本当のボーカリストになっていくんだろうね」とも話し、現在の
ディアマンテスに対する自信をはっきりと語るのだった。『イストリア』は、沖縄を発見し、ペルー人であることのかけがえのなさにも気づいた若き日の彼らの気概を忘れることなく、今の
ディアマンテスを歌い上げている。
出稼ぎ問題や沖縄への差別(基地問題など)…この20年間、日本の土台をなす部分は何ら変ることがなかったではないか…そういった隠れたメッセージすら伝わる、堂々たる歌声である。
(文・藤田正)
「
ディアマンテス 結成20周年記念・特別限定ライブ」
チケット販売
http://www.beats21.com/ar/A10081102.html