■「KILL THE POORについて」 by T.O.さん
英語の曲の日本語訳詞によるカヴァー、これは危険なことだと思う。
日本語の歌詞も、CDについてる対訳をちょろっと読んだくらいで作ったのだろうし、解説に付いている対訳とはただの対訳の一つの例であって、英語による原文を理解しなければ、意味が分かったとは言えないからだ。
例えば、"THE POOR"一つとってみても、「貧乏人」以外の訳もあるかもしれないし、ダブルミーニングであるかも知れないからだ。
もちろん、演奏する本人が本当に「貧乏人を殺せ」と考えているんだったら構わない。
ただし、そのときはその自分の主張に責任を持つべきであり、後で「所詮カヴァー曲だから」とかいう言い逃れは許されないと思う。そして、本当にそんなことを歌うのだったら、俺は歌い手を軽蔑する。
何を歌ってもいいと思うが、その責任をオリジナルの持つ価値に隠すようにしてこそこそ歌っているようでは、ただのぬるま湯教育の弊害で育っただけの甘ったれ野郎だ。なんか、日本語に直しても"KILL THE POOR"という原題をそのままにしているところが象徴的なような気がする。貧乏人も殺せと実際曲の中で歌っているのに、ジャケットなどに印刷されるタイトルは同じ言葉なのに英語のまま。
「貧乏人を殺せ」というタイトルにして出すんだったら歌う本人達の主張が伝わって分かりやすくてよい。とにかく、そうした落とし前もつけずに、「歌詞を見れば、そんなことは歌っていない」という言い訳は聞きたくない。日本語カヴァーのくせにね。
んま、勝手にしやがれ。