「だるまやの、こんな音楽を聴いて欲しい!・5」
だるまや 萩原貴久、古川麻紀、吉岡英之
o.s.t / 愛と呼ばれるもの
CD(中古) \988
 リバー・フェニックス主演のこの映画、カントリー・シンガーを目指す若者達の話です。この映画は音楽の都として知られるアメリカ、テネシー州ナッシュビルに実在する「ブルーバード・カフェ」が舞台となっています。
 映画の中でこのカフェで行われるライブに出演する事がカントリー・シンガーへの第一歩で、オーディションにはアメリカ各地から大勢の人が参加するというシーンがあります。それを確認すべく、以前ナッシュビルに行った際、実際このカフェに足を運んでみました。すると中はかなりの熱気で各々自信作を演奏していました。店内の様子も映画で忠実に再現されている事にも驚きました。
 さて、このサントラの内容はというと、このカフェのオーナー役で出演しているK. T. オスリンや本人役で登場のトリーシャ・イヤウッドなど新旧のカントリー・ソング満載です。オススメは、映画の中で何かのお祭りでリバー・フェニックスと恋人役のサマンサ・マシスがステージで一緒に歌った「Blame It On Your Heart」です。映画のシーンではこの曲に合わせてカントリー・ダンスをしているのも印象的で、ついつい聴きながら自分も体が動いてしまうのでした…。
(古川)

THE GROOBEES / The Groobees
CD(中古)\1288
 以前このコーナーで紹介させて頂いたディキシー・チックスの「ワイド・オープン・スぺーシズ」。そのタイトル曲のオリジナルがこの「The Groobees」!!
 実は私、この曲ディキシー・チックスがオリジナルだとつい先日までずっ〜と思い込んでおりました。曲自体がとてもナタリーの歌声とピッタリマッチしていますし、彼女たちの魅力を充分に引き出していたので疑いもしませんでした…。それもそのはず! ナタリーのお父さん、ロイド・メインズが娘達のメジャー・デビューの為に何かイイ曲はないか?と探して探して出会った曲なのですから。
 私がこのアルバムを初めて手にしたのは偶然で、何か惹かれるものがあり聴いてみることにしました。そして終盤になり流れてきたのがこの曲。「あれ?ディキシー・チックスのカバーだ」と思った私は、ジャケットなどをよくチェックしてみました。
「プロデューサー、ロイド・メインズ?もしかしてこれがオリジナル??」飛び上がりたくなる位の発見でした。
 当のGroobeesは2001年に解散しておりますが、この曲の作者でリード・ヴォーカルのスーザン・ギブソンのソングライティングの素晴らしさはずっと語り継がれる事でしょう。
(古川)

BEES MAKE HONEY / Back on Track
CD \2299
 この2枚組アルバムは『Live 1976』と『Studio Takes 1972-5』全27曲で構成されていて入荷時は大感激でした。
 最も無名で、最も素晴らしいグレート・パブ・ロック・バンド 、Bees Make Honey。
 72年にアルバム『Music Every Night』1枚のみを残しだだけで終わってしまう。
 アイルランド、ダブリンのパブ・バンドがロンドンへ! "Eggs Over Easy"がツアーに出ている間のケンティッシュタウン"タリー・ホ”で人気を得てBrinsleysと共にハウス・バンドとして活動する。Eggs, Brinsleys同様カントリー・ロック・テイストのサウンドに元々Jazz、R&BをプレイしていたBassのBarry Richardsonの影響が伺える大人のロック・サウンド(?)。オリジナル・アルバムのオープニングを飾るご機嫌なナンバー、ルイ・ジョーダンの名曲「Caledona、緩いカバー「Tequila Sunrise」、グレイトフル・デッドのカバー「One More Saturday Night」等のLive収録! 当時のパブでのご機嫌な演奏が浮かんできてついついビールをお代わりしたくなってしまうのは僕だけではないはず。
 ブックレットには解説は少々ですが歌詞とお馴染みPete Frameのファミリー・ツリーが載っています。DrumのBob CeeはSupertrampへ、途中参加のMalclom Morleyはご存じHelp Yourselfを結成、Fran ByrneはAceへ、Ed DeanはFrankie Miller Bandへ、Willie FinlaysonとRod DemickはMeal Ticketを結成と豪華無名メンバーだったことがよくわかります。
(萩原)

REV. NEIL DOWN / When A Wrong Turns Right
CD \2699(当店独占入荷)
 アメリカ西海岸はワシントン州出身で故Albert ColinsやJerry Scheffとも交流のある激渋ブルージー・ヴォイスを持つシンガー・ソング・ライター。以前はシアトル周辺で活動していましたが流れ流れて現在はアラスカ在住。Henry McCullough BandのPercy Robinsonのスタジオ(アイルランド)で 2003年に録音されたグレート・アルバム! もちろんHenry参加! Henryとの出会いは先月紹介した『Hell Of The Record』のレコーディング時、隣のスタジオだったそうです。ブルージー有り、R&B有り、C&W調あり、時にセンチメンタルに……彼のヴォイスとHenryのギター、Percyのペダル・スチール、Jamesのピアノが絡むアメリカンとアイリッシュのコラボレート・アルバム! オススメ!
(萩原)

NIKKI SUDDEN & THE LAST BANDITS / TREASURE ISLAND
CD \2399
 オリジナル・アルバムとしては『RED BROCADE』以来、約5年ぶりのリリースとなったNIKKI SUDDEN の最新作! 基本的には新しいバンド THE LAST BANDITSの2人に加え、なんと IAN McLAGAN との4人での録音で、他にはJACOBITES のメンバーなど、そしてMICK TAYLOR も参加!! 音の方は、NIKKIの個性的な歌声のせいか、相変わらずといった感じでほっとしますが、豪華ゲストを迎え、本人も今までで最高の出来と言う位、完成度も高いです。トラッド、カントリー、ブルース、ロックン・ロール等の影響がもろに表れて、これこそ彼の本質であると思われます。KEVIN JUNIOR(CHAMBER STRINGS)や JEFF TWEEDY(WILCO)らとシカゴでセッションした割とメランコリックな前作よりは、R.E.M. や DRIVIN' & CRYIN' のメンバー達とアセンズで作った91年の『THE JEWEL THIEF』に近い感じがします。自らのバンド、ソロ・アコースティック、DAVE KUSWORTH との JACOBITES、と様々な形で年間200本以上のライブをこなし続けてるらしい彼は、現在RON WOODの伝記も執筆中です。
(吉岡)

( 2005/01/20 )

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こんな音楽を聴いて欲しい! 連載5
* vol.5/Jan. & Feb. 2005 *
「こんな音楽を聴いて欲しい!」は、音楽の中味を、もしかしたら一番に知っているはずの、全国のマジなCDショップからのホンネ メッセージを特集しています。
 こんな視点が、こんな音楽があったのかと、面白く読んでください。
 紹介されているアルバムは購入も可能です。ただし枚数に限りがありますので、それぞれのショップに「Beats21で紹介されたもの」と明記の上、メールで問い合わせてください(本特集用の特別価格が設定されている場合があります)。販売価格は税込み。特記されたもの以外は、すべて新品です。
 支払い方法や送料などは、ショップそれぞれの方式にならいますので、詳細は各サイトをご覧下さい。

レコード・ジャングル

だるまや
新企画 こんな音楽を聴いて欲しい!
 
こんな音楽を聴いて欲しい! 連載2
 
こんな音楽を聴いて欲しい! 連載3
 
こんな音楽を聴いて欲しい! 連載4
 
こんな音楽を聴いて欲しい! 連載5
こんな音楽を聴いて欲しい! 連載6
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こんな音楽を聴いて欲しい! 連載12
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