私たちは辺野古の「基地を止める」:平良夏芽牧師による名演説が『魂花時報』に
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「基地移転」で混乱が続く辺野古。この4月24日、那覇防衛施設局はついに辺野古崎周辺海域の調査に着手した。代替施設の建設計画を策定するための環境アセスメント(環境影響評価)に先立つ事前の調査ということだが、反対派からは手順がおかしいと抗議行動が起きている。
 ここに紹介する平良夏芽牧師(沖縄平和市民連絡会)は、現地・辺野古で、文字通り命をかけて「阻止行動」を続ける中心人物の一人。今回、牧師が2007年1月に大阪で行なった名演説がネット・マガジン『魂花時報』に記載されたが、一般メディアでは知りえない驚くべき情報が紹介されている。
(写真は辺野古の浜。鉄条網の向こうがキャンプ・シュワブ)
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『今、できることを!』と題された平良牧師の講演記録は、ソウル・フラワー・ユニオンの機関誌であるネット・マガジン『魂花時報』の最新刊(通巻第88号)に載っている。
 長文のこの文章で牧師は、最初に「普天間基地の移設」という大前提からウソっぱちだと言い切る。日米両政府による密約とは、辺野古地区に、原子力空母も寄港できる「空港つきの軍港」を建設することなのだと語る。
 沖縄が被害を受けた島、と語られることにも、牧師はそれは一面的な見方でしかないと言う。
「広島、長崎に原爆を落としたB29は、沖縄で給油しているんです。沖縄の米軍基地がなかったら、原爆投下はなかったんです」
 あるいはベトナム戦争の時、嘉手納空軍基地から飛び立ったたくさんの爆撃機がかの地に爆弾を落として帰って来た。
「ベトナムの人にとって沖縄というのは、癒しの島、海の綺麗な島ではない。ベトナムの人に聞いたことがあります。『沖縄と聞いただけで背筋が凍るほどの、恐怖の名前でしかなかった』と。」
 現在のイラクではどうか。
「私たちが銃声鳴り響くファルージャの街に命からがら医薬品を届けに行ったとき、ドクターたちは、『ありがとう』という風には言って下さらなかった。『この子どもの体を吹き飛ばしたのは、あなたの島から来た米兵たちだよ。あなたの島の人たちはそのことをどう思っているのか?』と」
 ……平良牧師たちは、こういった厳しい現実を見据えながら、辺野古で非暴力の「阻止行動」を行なっている。
 反対運動ではなく、あくまで「止める」のだ。それも徹底して非暴力。
 この非暴力……突進してくる作業車にすがりついて車を米軍基地に入れさせない、殴られようとも海に蹴り入れられようとも作業船にしがみつく……どうしてそこまでやるのか、あるいはやらねばならないのか。
『魂花時報』(通巻第88号、2007年4月27日発行)
*ID,パスワードは一年間有効、価格1050円
巻頭特集=ありがとう、辺野古!〜主宰者が振り返る激動の2日間(対談:伊丹×マサ×竜海、司会進行:阿部小涼)」。
別冊付録=2007年1月21日、大阪・バナナホールで行われた『つづら折りの宴〜わったーしまは わったーがまもる』より、平良夏芽氏の講演「今、できることを!」の全文をPDFでアップロード。

『魂花時報』の購読について:
http://www.breast.co.jp/soulflower/jiho.html

( 2007/05/01 )

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