ゴスペルは本当に好きでした。もちろん意味もわからずですよ。ただ小学校へ行くようになると、大好きなマヘリア・ジャクソンのこの歌は何をうたっているのかが知りたくて、辞書で調べてました。
----その頃からマヘリア・ジャクソン。ゴスペルの女王のような存在を、異国の小学生が辞書を引きながら…。
私がマヘリアが聞いていたあとになって、
アレサ・フランクリンがデビューしてきたんですから。でもね、私よりずっとお歳が上の方でも、学生の頃から黒人霊歌をうたってらしたという人がいるんです。ちゃんと研究してらっしゃる方もいらしてね。だから私一人じゃない。ゴスペルは、昔から一度聞けば好きになってしまう魅力的な音楽だったに違いないんです。ただ日本ではチャンスが少なかっただけなんじゃないでしょうかね。
■今は、ゴスペルしかうたいたくない
----何を聞いても、心のどこかにゴスペルがあった。
そうです。まだ十代の頃に、
ダイナ・ワシントンとかたくさんの素晴らしいシンガーを聞いてましたけど、でもゴスペルは…、いつも私のボトムにあった音楽なんです。
(写真は2001年6月に発売されたアルバム『JOY/JOY with 亀渕有香』)