ウォン「私たちは伝統を意識はしているが、伝統音楽をやっているわけではありません。伝統的な素材を持ちながら、私たちの関心は現代にあります。そう見た時に、私たちがほかの人たちよりも有利なのは、我々の伝統を手段として使えるということです。確かに他の人よりも勉強はしましたから」
----アフリカ的なリズムなども使ってますね。
チャン「アルバムの中に入っている<キルグナック>はラテンの要素が入っています。でも<キルグナック>という名前そのものは韓国の伝統音楽なんですけどね」
ウォン「ぼくらは外国のミュージシャンとも各自が共演する機会が多いから、そういう要素も知らず知らずに入ってきていると思います」
----新作の構想を聞かせてください。
ウォン「それは、ちょっと言えないです。例えば、ナンタという韓国の4人組のグループがいるんですが…日本にも来てますね…彼らは、私たちが提示したアイディアに触発されて出てきたグループなんです。彼らがやっているキッチンで出した音が、音楽になっていくというのは元々は
プリがやっていたことです。だから、情報が漏れるから簡単には喋れない(笑い)」
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サムルノリという打楽器グループが、かつて日本でも非常に有名になりましたが、彼らとの関係を教えてください。
ウォン「
サムルノリには影響を受けました。
サムルノリの影響を受けて新しい形に発展させた代表的なバンドが
プリです。韓国のリズムそのものを木にたとえるならば、
プリはその木の太い枝の一つだろうと思います。
サムルノリもまたその木の枝の一つです。ただ
サムルノリは、演奏形態として使う時と、バンド名として使う場合があります。演奏形態としてこの名前にふさわしいと私が思うのは、一斉を風靡したオリジナルの4人が揃っていた時のあのバンドですね」