2001年8月18日、
ビヨークの待望の新作『Vespertineヴェスパタイン』(写真)が日本先行発売される。
この日は、彼女の大掛かりな欧米ツアーが始まる当日でもある。
この夏、大ヒットは間違いないとされる新作について、彼女自身の言葉を聞こう。
協力:ユニバーサル・ミュージック。
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ポップ・ミュージックってね、フォーク・ミュージックも、人が毎日を切りぬけていくために作った音楽なのよ。もっとシリアスな音楽に対して、毎日の音楽ってのは私たちが毎日見ることができないものの為にあるの。たとえばウクレレみたいに、マジカルな何かを作ることは簡単なのよ。でもみんなが日常に発生させる音(ノイズ)、たとえばリモート・コントロールや、携帯の音、インターネットの接続音やファックスの通信音なんかは、欲されるものでもないし、アヴァンギャルドとかいう代物でもなんでも無いの。ダウン・トゥ・アースなものなのよ。ポリッジとか、紅茶みたいなものなの。デジタルなモノはいまや私たちを囲んでいるわ。それを元に曲を作っているの。それってとっても挑戦だし、他の何よりも今注目していることよ。私のちょっとしたスピーチみたいなものなの。