『サヴァイヴァー』の大ヒットから、たいした時間を置かずに
デスティニーズ・チャイルドの初クリスマス・アルバム『8デイズ・オブ・クリスマス』(ソニー)が発売された(2001年10月31日)。
「サンタが街にやってくる」「きよしこの夜」などの定番ソングをふくむ全14曲入りだが、月並みなアレンジや構成で済ませたものはない。「アイドル3人組」ではなく、黒人コーラス・グループとしての実力を見せつける好盤に仕上げている。
たとえば故ダニー・ハザウェイの「ジス・クリスマス」。この曲は、過去にSWVやアッシャーも取り上げているが、彼女たちのアレンジは2ステップである。アレンジとプロデュースは、リーダーのビヨンセーが仕切り、目先を変えてみせる。
オリジナルのタイトル・ソングも、デスティニーズらしいドラマチックなダンス・ナンバーで、ウネウネとしなやかに揺れるゴスペル的な唱法とコーラスワークが何と言っても魅力だ。
いかにも現代的な、自在の解釈を楽しむクリスマス・アルバムという点で、よくできたアルバムである。
Amazon.co.jp−デスティニーズ・チャイルド『8デイズ・オブ・クリスマス』