「Bボーイ」が
ヒップホップのwordからジャマイカン・
パトワへ飛ぶと「ホモ」になること、『
パトワ単語帖』で知った。正しくは「ビーブァイ(b-bowy)」と発音するようだが、ラップなど
ヒップホップの世界では「性のあるべき姿」はあんがい保守的だから、それを代表するBreakBeats&Danceの男子がレゲエのジャマイカでは衆道ってことになると…どーするのよパ〜パ。そう、『
パトワ単語帖』の、思わず「へへぇ」な読み方って、一つにはこういうこと。レゲエと
ヒップホップは親戚同士だし、日本人も長く英語に親しんでる(はず)だから、日本の音楽好きが7年もかけたこの労作を手にしたとき、近くて遠いor遠くて近い不思議な英語、ジャマイカン・
パトワに笑ったりずっこけたり、あるいはわけもなく感動するんじゃないかとぼくは思う。電車通勤のお供に、一人寝の寂しさを紛らわす一助に、この「です・ます」調でまとめられたいかにも女性らしい辞書をお勧めする。
(文・藤田正)
森本幸代著『 パ ト ワ 単語帖』