1993年に77歳で亡くなった
知名 定繁のレコーディングをまとめたCD『昭和情ぶし』が発売になった(2003年)。
知名定繁は、本土においては
知名定男の父親としてその名前がよく挙がるが、認知度はそれだけ、といった程度だろう。
代表曲をまとめた今回の『昭和情ぶし』は、切ない島のバラードを作り歌ってきた
知名定繁の、しみじみとした味わいを知るには絶好の作品である。
知名定繁は1916年の生まれ。故
嘉手苅林昌が、1920年の生まれだから、昭和の島唄において最長老の人物だった。「門 たんかー」「嘆きの梅」「片想い」「別れの煙」など、現在も頻繁にうたわれる名作を作ったのも彼であり、同時に、その柔らかいボーカル・スタイルが後輩たちに大きな影響を与えた。CDを監修した
上原直彦の「琉球民謡界で、
知名定繁の影響を受けていない歌者がいるだろうか」というキャッチ・コピーはウソではない。
CD『昭和情ぶし』は、1982年に地元RBC放送で録音されたもので、代表的12曲が収められている。そのゆったりとした「情ぶし」の世界をぜひ聴いていただきたい。
(このCDの問い合わせは、発売元のキャンパス・レコードへ。税込み2100円)
関連サイト
キャンパス・レコード
http://www.interq.or.jp/leo/campus/