普久原朝喜が大阪で起こした独立系レコード会社(当時は太平丸福)。1927年の創立から現在まで営業を続ける名門。創立当初から新作を手がけ沖縄音楽に新風を吹き込む。「懐かしき故郷」など自身の録音もふくめ、多嘉良朝成、知名定繁らを抱え、異国に渡った移民たちにも故郷の歌として愛された。
戦後の52年、事業を再開。59年、朝喜の息子である普久原恒勇が主力となって本拠を沖縄のコザ市(現・沖縄市)へ移す。同年の「通い船」と「ちぶみ」の両面ヒットが第2期の皮切り。62年、親戚の普久原朝幸(普久原楽器)が併行して「丸福」をスタート。以後両者は、協調しながら、喜納昌永、山里ゆき子(ユキ)ら民謡系、古典ほか、膨大なレコーディングを行ない現在に至っている。現在「マルフク」と「丸福」の二つのレーベル・ロゴがあるが、前者は朝喜と恒勇による音源。後者は普久原楽器の音源。