シンプルに徹して『ゲーム・セオリー/ザ・ルーツ』
ユニバーサル
 ヒップホップに生バンド〜ライブ・リズムの新鮮を提案したことで知られるのがザ・ルーツだ。オリジナル・アルバムとしては6枚目になる『ゲーム・セオリー』は、デフ・ジャムへ移籍しての1作で、同レーベルの代表でもあるジェイ・Z(ショーン・カーター)のバックアップを受けて製作された。
 これまでの売りの一つであった「ジャズ」の要素が少ないからツマらん…といった不思議な批判があるようだが、これはよく出来たヒップホップ-R&Bアルバムで、ザ・ルーツは黒人下層社会からの視線を捨てることなくピリっと辛いラップを聴かせてくれる。
 特にエイト・ビートを基本とするドラミングに乗せたトラック2からのバリエイションの数々は、玄人好み、と言ってもいいかも知れない。シンプルに徹しようとしているからこその「味」だ。
 この2月に亡くなったJ・ディラ(ジェイ・ディー)を追悼したラストの組曲「Can't Stop」もいい。2004年の『ティッピング・ポイント』以来、約2年ぶりの作品。
(藤田正)

amazon-『ゲーム・セオリー/ザ・ルーツ』

( 2006/09/25 )

Otis Redding & His Orchestra"Live On The Sunset Strip"
20年の軌跡を綴る新録2枚組ベスト『HISTORIA / DIAMANTES』
Singin' from Yaeyama:彩風の新作『彩花』
あんたら/ほんまに/頑張ってください 『LAUGH IT OUT』RIZE with 隼人
テイチクからリリースされた沖縄音楽の好企画
琉神マブヤーから、ついにおにぎりパパになったアルベルト
DVD『嘉手苅林昌追善公演 白雲ぬ如に…』
サンボマスター『きみのためにつよくなりたい』:400メートル爆走気味に表現する「若さ」
カントリー・ボーイの今を歌う:池田卓『風月花日鳥曜日』
ついに出ましたよ、上原知子の島唄集『多幸山』
岡林信康の復刻スタート:『わたしを断罪せよ』
古謝美佐子8年ぶりの新作『廻る命』
マンボラマTokyo推薦:名作登場!フアン・ルイス・グエラの新作『Llave de Mi Corazon』
反ブッシュでグラミー受賞のカントリー3人組:『テイキング・ザ・ロング・ウェイ/ディキシー・チックス』
「マンボラマToyko」推薦CD:R.バレット、ブーガルー期の代表作『アシッド』
明るいエイズ・ソング「ディマクコンダ」by山田耕平
「マンボラマToyko」推薦CD:ジョニー・パチェーコ『ア・マン・アンド・ヒズ・ミュージック エル・マエストロ』
「マンボラマToyko」推薦CD:ジョー・バターンのアルバムが続々
マンボラマTokyo推薦CD:エディ・パルミエリ/アット・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・プエルト・リコ
10年ぶりの名録音:大城美佐子/唄ウムイ
ザ・ルーツ
ザ・ルーツが年明けにやってくる!:The Roots東京公演
シンプルに徹して『ゲーム・セオリー/ザ・ルーツ』
NYの下町に集結したR&Bスターたちの音楽ドキュメント『ブロック・パーティー』
ディラン、マッカートニーらがSun Records 50周年記念アルバムを制作中
The Roots東京公演、チケット発売は終了しました
表紙へ戻る