20世紀初頭のアメリカン・ミュージックを21世紀にリバイバルさせようとしているのが、このジャネット・クラインだ。
通算4枚目となる『スキャンダルズ』は、1910年代から30年代までの珍曲、エキゾチックな歌を集め、ジャネットの個性を全面に押し出たアルバムとなった。文字通り「夜の社交街」という怪しいイメージではあるものの、聞き心地はけっこうあっさりしており、なんだか浮世を離れた別の世界へ連れて行かれそう。
ジャネット・クラインは、ライナーによるとカリフォルニア出身の女性のようだ。年齢は不詳。若い頃からオールド・タイマーな音楽とファッションにのめり込み、太平洋戦争前のラグタイム、ジャズの楽譜の収集や風俗を研究してきた。デビューは1998年の『カム・イントゥ・マイ・パーラー』で、日本盤は『プット・ア・フレーバー・トゥ・ラブ』(通算3枚目、バッファロー・レコード)が最初となる。
今回の『スキャンダルズ』は2年ぶりの新作で、曲はもちろんジャケット・デザインも含めて、徹底した懲りようが面白い。
バッファロー・レコード
http://www.buffalo-records.com/