日本で最も有力と言われる
ダンスホール・レゲエのチーム、
マイティ・クラウンのボーカル部隊、ファイア・ボールの最新アルバムが発売された。
ノリノリで攻め立てるのが
ダンスホールでは普通だが、アルバムを一通り聞き通すとなるとそれが短所となって、途中で飽きてしまうアーティスト/グループが多い(和洋問わず)。ファイア・ボールは、そうではない。
2004年6月23日に発売された『FIST AND FIRE』は、聴ける
ダンスホールだ。
アルバムの面白さは曲にバラエティがあることだろう。4人の男たちが、それぞれに個性をもって<歌う>ことだろう。スウィート・レゲエの「生〜ボーン・フリー」「ニュー・ビギニング」、トゥーツ&ザ・メイタルズの名作を上手にカバーした「プレッシャー・ドロップ〜自業自得」など、
ダンスホールはゴリゴリで単調だから嫌だ、という人にもなるほどと思うようなツボとバランスを考えた曲が並んでいる。
たたみかけるタイトル・ソングから、続いて地元・横浜〜神奈川賛歌「アンダー・ザ・ブルー・ライト」という流れも、なかなか冴えたアレンジだ。レゲエやラップが本来そなえていたローカル主義もちゃんと歌として反映させているのも心憎い。
この夏を代表するアルバムは『フィスト・アンド・ファイア』に決まりだ。
amazon.co.jp-『FIST AND FIRE/FIRE BALL』