鬼才アル・クーパーのベスト&秘蔵トラック集『レア&ウェルダン』
Sony SICP47〜8
 ボブ・ディランやブルース・プロジェクト、ブラッド・スウェット&ティアーズ、レイナード・スキナードなど、名だたるアメリカン・ロックの仕掛け人/プロデューサーとして知られるアル・クーパー(42年〜)の2枚組作品集(2001年12月5日発売)。
 小さい頃はクラシック・ブルース&ジャズの女王、ベッシー・スミスの歌を聞いて育ったという人だけに(?)、その音楽的素養は広く、ブルース〜R&B、ジャズをベースとしているかと思えば突然ボードビル的なアレンジが飛び出したりと、独特のポップ・センスや、鋭いアイデアがアルバム全体を被っている。
 1枚目はデモ・トラックなどが聞ける「レア・トラック集」、2枚目が代表曲を中心とした「ウェルダン集」である。65年にアメリカで初めて出されたソロ「ニューヨークズ・マイ・ホーム」は、クーパー自身が「ベートーヴェン・ソウルやキッチン・シンクなど、ウェストコーストのいろんなグループがカヴァーしている。1965年当時としては妙なレコードだった。したがって売れなかった」と、彼らしい発言をしているが、彼ならではの突出した才能を聞くことができる。
 彼自身による解説が載ったブックレットも楽しい。
 
Al Kooper official cite http://www.alkooper.com/
Amazon.co.jp−アル・クーパー『レア&ウェルダン:アル・クーパーの奇跡 1964-2001』
 

( 2001/12/07 )

Otis Redding & His Orchestra"Live On The Sunset Strip"
20年の軌跡を綴る新録2枚組ベスト『HISTORIA / DIAMANTES』
Singin' from Yaeyama:彩風の新作『彩花』
あんたら/ほんまに/頑張ってください 『LAUGH IT OUT』RIZE with 隼人
テイチクからリリースされた沖縄音楽の好企画
琉神マブヤーから、ついにおにぎりパパになったアルベルト
DVD『嘉手苅林昌追善公演 白雲ぬ如に…』
サンボマスター『きみのためにつよくなりたい』:400メートル爆走気味に表現する「若さ」
カントリー・ボーイの今を歌う:池田卓『風月花日鳥曜日』
ついに出ましたよ、上原知子の島唄集『多幸山』
岡林信康の復刻スタート:『わたしを断罪せよ』
古謝美佐子8年ぶりの新作『廻る命』
マンボラマTokyo推薦:名作登場!フアン・ルイス・グエラの新作『Llave de Mi Corazon』
反ブッシュでグラミー受賞のカントリー3人組:『テイキング・ザ・ロング・ウェイ/ディキシー・チックス』
「マンボラマToyko」推薦CD:R.バレット、ブーガルー期の代表作『アシッド』
明るいエイズ・ソング「ディマクコンダ」by山田耕平
「マンボラマToyko」推薦CD:ジョニー・パチェーコ『ア・マン・アンド・ヒズ・ミュージック エル・マエストロ』
「マンボラマToyko」推薦CD:ジョー・バターンのアルバムが続々
マンボラマTokyo推薦CD:エディ・パルミエリ/アット・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・プエルト・リコ
10年ぶりの名録音:大城美佐子/唄ウムイ
アル・クーパー
鬼才アル・クーパーのベスト&秘蔵トラック集『レア&ウェルダン』
表紙へ戻る