ボブ・ディランやブルース・プロジェクト、ブラッド・スウェット&ティアーズ、レイナード・スキナードなど、名だたるアメリカン・ロックの仕掛け人/プロデューサーとして知られるアル・クーパー(42年〜)の2枚組作品集(2001年12月5日発売)。
小さい頃はクラシック・ブルース&ジャズの女王、
ベッシー・スミスの歌を聞いて育ったという人だけに(?)、その音楽的素養は広く、ブルース〜R&B、ジャズをベースとしているかと思えば突然ボードビル的なアレンジが飛び出したりと、独特のポップ・センスや、鋭いアイデアがアルバム全体を被っている。
1枚目はデモ・トラックなどが聞ける「レア・トラック集」、2枚目が代表曲を中心とした「ウェルダン集」である。65年にアメリカで初めて出されたソロ「ニューヨークズ・マイ・ホーム」は、クーパー自身が「ベートーヴェン・ソウルやキッチン・シンクなど、ウェストコーストのいろんなグループがカヴァーしている。1965年当時としては妙なレコードだった。したがって売れなかった」と、彼らしい発言をしているが、彼ならではの突出した才能を聞くことができる。
彼自身による解説が載ったブックレットも楽しい。
Al Kooper official cite
http://www.alkooper.com/
Amazon.co.jp−アル・クーパー『レア&ウェルダン:アル・クーパーの奇跡 1964-2001』