ステディ&カンパニーの待望のデビュー盤『STAY GOLD』(ワーナー、写真)が、2001年7月18日にリリースされる。
STADY & CO.は、
ドラゴン・アッシュの降谷建志とBOTSに、スケボーキングのSHIGEO、リップスライムのILMARIが加わった新ユニットで、今回のCDはタイトル・ソングの「STAY GOLD」、そして「PASS DA MIC」「MELLOW JAM」の3曲。
「冷たい雨が降りつけた 凍てつく風がそう吹き抜けた」というサビが印象的な「STAY GOLD」は、ラップと歌の境界線が見えない、柔らかいメロディ・ラインがとても心地良いヒット・ソングである。
アコースティック・ギターを歌の下地にたっぷりと敷いたそのサウンドは、60年代末期から70年代初頭のカントリー&フォーク系の要素を取りいれたものだろう。バッファロー・スプリング・フィールドなどが、彼らのイメージにあるのかもしれない。
雨の都会と、青春。その行方を、当人たちがしっかりと見据えようとしている。
「STAY GOLD」の向こう側には、心の旅路を忘れないでいようというニール・ヤングの「HEART OF GOLD」が見える。
トラック2「PASS DA MIC」は、アップ・テンポのラップ・チューン。
タイトルどおりラップの典型的なスタイルだが、実によくこなれている。しかも分かりやすい。
日本のラップには、俺は凄いことをやっているんだという、肩に力が入りすぎた人たちも少なくないが、リップ・スライムにしろ
ドラゴン・アッシュにしろ、ステディ&カンパニーを聞いていると、はるかに自然体でラップ・カルチャーを享受していることが分かる。
日本のレゲエに
プシンや三木道三が登場したように、ラップにおいても確実に新時代が始まっていることを告げる1枚である。