ソン・バイ・フォーは、プエルトリコの4人組で、エンリケ・イグレシアスやマーク・アンソニーなどと同じように、ラテン圏から英語圏へのクロスオーバーを目指すコーラス・グループである。出身はプエルトリコ。
すでに前作となる『Son By Four』(99年)は、ラテン圏ではビッグ・ヒットなり、アメリカ国内のスパニッシュを中心としたマーケットで31万枚、世界的(主にラテン・アメリカ)では100万枚以上を売り上げたとされる。
『Purest Of Pain』は、彼らにとって3枚目となるアルバムで、4曲が前作の英語版である( 「All I Ever Wanted」 (Lo Que Yo Mas Quiero)、 「Purest Of Pain」 (A Puro Dolor)、 「Sofia」 、「Where Did Our Love Go」 (Donde Esta Tu Amor))。
特に話題なのがメガ・ヒットとなった「ア・プーロ・ドロール」の英語版「ピューレスト・オブ・ペイン」だろう。この歌は、R&Bバラードを下敷きにした現代的なボレーロだが、今回の英語版でますますラテン色が薄まった。
スペイン語で切々と歌われる「Cuando Seas Mia」は、若いラテン・バラディアーらしい味わいだが、このような歌だけでは世界を目指せないという判断なのだろう。彼らにとって、「勝負」のアルバムである。