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Deeds, Not Words/Max Roach |
モダン・ジャズの重鎮と、ラテンとジャズの両方の世界で活躍してきた人物が、この8月に立て続けに亡くなった。
前者はマックス・ローチ。チャーリー・パーカーらとの
ビバップ革命の中心的ドラマーだった人物であり、音楽から黒人解放運動をバックアップした人物としても知られる。
マックス・ローチは、1924年、ノース・カロナイナ州に生まれ、小さい頃にニューヨークへやってきた。パーカー、ディジ・ガレスピー、クリフォード・ブラウンらと歴史的共演を果たし、『We Insist! Max Roach's Freedom Now Suite 』に代表される作品で、怒れる黒人ミュージシャンの代表格のような存在となった(ただチャーリー・ミンガスもそうだが、このイメージが強すぎて、一部のジャズ・ファンには疎ましく思われた観もあった)。
死因は明らかにされていないが、長く病床にあり、8月15日、マンハッタンの病院で亡くなった。83歳だった。
一方のマリオ・リベーラはドミニカ共和国出身のサックス奏者で、ローチに比べれば(特に日本では)無名と言ってもいい存在である。だがそのサックスとフルートは、ニューヨーク系のジャズ、
マンボ〜
サルサに欠かすことのできないもので、特に後者のラテン音楽ではトップ・プレイヤーの一人として長く活躍した。
1939年、ドミニカ共和国のサント・ドミンゴに生まれたリベーラは、22歳の時にニューヨークへやってきて、ジョー・バジェのラテン・オーケストラに加わった。それ以後、ティト・ロドリーゲス楽団、マチート楽団、アレグレ・オールスターズ、ティピカ73、ティト・プエンテの様々なセッションほかに加わり名を知られていった(ジャズの世界ではソニー・スティットやディジ・ガレスピーほか、これも挙げればきりがない)。
1980年代には
サルサ・リフュージーズというグループを率いていたこともある。
この2年間、足の腫瘍によって闘病生活をしており、これが原因で8月10日に亡くなった。68歳だった。
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