モンゴルは中間がないんです。都市があって、そこを離れれば草原がずっと続いて、その先に小さな都市がある。
草原で暮らしている人たちは、テレビとかラジオとかとあまり関係のない生活をしているんでしょうが、都市のほうではラジオではヒップホップがかかっている。だから地方都市でもヒップホップにはたくさんの人たちが集まる。
ちょっとこれは日本では想像しにくい構図ですよね。
今回ぼくは、この番組のために8月16日から26日までモンゴルにいたわけですが、やはり驚いたのはヒップホップがこんなにも盛んだった、ということです。
モンゴルは若い国で、10代と20代で人口の6割ほどを占めてしまう。だから、ヒップホップが社会的にも重要な音楽だと言えるでしょう。
しかし、アメリカのヒップホップのように都市の暗部を重く引きずっているということがない。しかも歌詞はマジだし。
モンゴルのポップ・ミュージックは日本ではほとんど知られていませんが、ぼくはちょっと離れがたいほどハマってしまった、というわけです。
(おわり)
(写真は、石谷氏が推薦するグループ、エモーション)
石谷崇史氏のホームページ「南洋音工作室」:
http://member.nifty.ne.jp/mingalar/