モンパチ(
モンゴル800)は、沖縄にアムロ(
安室奈美恵)の約21倍も貢献。
「南西地域産業活性化センター」(那覇)はこのほど、沖縄音楽が地元にどのように貢献しているかなど、産業としての実態調査をまとめた(2003年7月12日付)。
「沖縄音楽の産業化可能性調査」と題されたこのレポートには、県内のレコード会社が22社あり、従業員が2千人強と零細規模であり、平均的な年間販売総数が約18万4千枚と、興味深い集計が並んでいる。
同じくCDの平均的な値段を2千円として計算したところ、県内をベースとする沖縄音楽の市場規模は3億7千万円ほどとも報告している。
最も注目されるのが、CDが売れ、そのお金が地元にどれほど還流しているかの試算で、同報告書は沖縄出身のミュージシャンがどの事務所に所属し、楽曲の権利がどのように分配されいるかも調べた。それによれば、小売価格3千円のCDを作ったときに、いわゆるメジャーに所属し、自作せず著作権も県外にある
安室奈美恵のようなタイプでは54円となった。
Kiroroのような、メジャーに所属、楽曲をミュージシャン自身が作り、著作権は県外にあるタイプでは135円。
いっぽう、県内に拠点を置くモンパチのような場合は、1170円という数字が出た。
「沖縄サミット」だけでなく、一見、地域に貢献しているようでいて、実態は中央の企業が利益を吸い上げるという事実は、音楽の面でも裏付けられたと言ってもいいだろう。
ちなみにモンパチのアルバム『
Message』は、インディーズにもかかわらず2003年1月までに250万枚を売り切るという、日本のレコード史を塗りかえる記録を作り、彼らが所属する事務所、High Waveも県内法人所得19位に踊り出た(2001年)。
(写真は、モンパチの大ヒット・アルバム『
Message』から)。
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