ボブ・ディランがアルバム・デビューした直後の貴重な録音が、CDとして管理保管されることになった。
「ブロードサイド・コレクション」と呼ばれるこの録音群は、アメリカの
フォーク時代の活況を伝えるもので、ディランだけでなくジャニス・イアン、ピート・シーガーら1000から1500ほどの歌がテープに記録されているという。
『The Broadside』は、Agnes Cunningham とGordon Friesen夫妻によって運営されていた雑誌で、無名のシンガーたちの楽譜を載せ一般に紹介していた。ディランの名作「風に吹かれて」も楽譜としてこの雑誌に初めて発表され、今回保存されることが決まった録音とは、その楽譜作成のために夫妻の自宅でレコーディングされたもの。
ディランの録音に関しては、1962年4月「風に吹かれて」を作曲した8ヶ月後の同年11月に行なわれたと推定される。
古いテープからCDへダビングする経費、約22000ドルは、グラミー賞を運営するThe National Academy of Recording Arts and Sciencesが提供する。
写真はディランの62年のデビュー作『
ボブ・ディラン』。