スイスやニューヨークの病院で末期ガンの治療を受けていた、元ビートルズの
ジョージ・ハリソンさんが、2001年11月29日(日本時間30日)、ロサンゼルスの知人宅で息を引き取った。58歳だった。
ハリソンさんは、11月にニューヨークのスタッテン・アイランド大学病院に入院し、強い放射線治療を受けていたが、この結果も思わしくなく、治療後はかなりの衰弱状態に陥ったことが報じられていた。
病院には元メンバーのリンゴ・スターや
ポール・マッカートニーらも見舞いに訪れており、ハリソンさんは、病院の外に出て晩秋の景色を楽しみたいと漏らしていた。その後ハリソンさんは密かに退院し、ロサンゼルスで妻子らとともに暮らしていた。
ハリソンさんはこの10月1日に、ジュールズ・ホランドとスイスの自宅で、息子のダーニDhaniと一緒に作った「Horse To The Water」という新曲を録音しており、これがラスト・レコーディングとなった。
ハリソンさんは、1943年生まれ。イギリスのリバプールの出身。ビートルズの中では、
ポール・マッカートニーや
ジョン・レノンよりも一歩下がった存在だったが、「サムシング」などの大ヒットも持ち、また昨今のチャリティ・イベントの先駆けとなった「バングラデシュのためのコンサート」(71年)なども開催し、独自の活動を行なっていた。
元ビートルズのメンバーで亡くなったのは、
ジョン・レノンに次いで二人目。
写真は、ビートルズ
『フォー・セール』。