ラジオ・ドキュメンタリー「語り継ぐ歌声」
**ナイターが延長になったため、以下に日時が変更になりました。
2004年5月27日(木)の27時(深夜3時)から。
毎日放送ラジオ(1179kh)
<番組概要>
京都市伏見区の
被差別部落に住む30歳から70歳代の女性達が、かつて自分の親が口ずさんでいた子守唄を掘り起こし、それを歌い広める活動を始めた。この唄は1970年代に、プロの音楽家によってアレンジされ、フォーク・グループ「
赤い鳥」が「
竹田の子守唄」として大ヒットさせたが、部落の歌であると世に知れたとたん、放送メディアから姿を消してしまう。「なぜ、自分達の唄が疎外されなければならないのか」「差別の歴史と体験を私たちが次の世代に語り継がなければ…」そんな思いから、彼女達は活動を開始した。それは、彼女たちにとって、厳しい差別の現実の中で萎えそうになる思いをふり払い前向きに生きようとの強い決意の表れでもあった。活動を初めて、すでに4年、唄を通した出会いとつながりは、大きく大きく広がってきた。
ただ、若い世代との考え方の違いなどに直面し、「伝える」ことの難しさを痛感しているという。自分達のつらい体験が繰り返されないように何を語り継いでいけばいいのか、彼女たちはその方法を模索しながら、今ひたむきに歌い続けている。番組では、掘り起こされた歌を軸に、彼女達の半生と地域の生活史、そして現在の活動の様子を追いながら、差別を受けてきた人々の心の有り様や、次の世代へ体験を伝える意味を探っていく。
Amazon.co.jp-藤田正著『竹田の子守唄』