■日時:2006年10月8日 (日) 15:15開場 / 16:00開演
■会場:日比谷野外音楽堂(東京都千代田区日比谷公園内)
■チケット料金(税込):¥6,800(前売)、¥7,300(当日)
■主催:テレビ朝日
■企画・制作・運営・問合せ:M&Iカンパニー
■出演:登川誠仁、前川守賢、ディアマンテス、パーシャクラブ、
大島保克、神谷千尋、琉球チムドン楽団、U-DOU&PLATY、
中孝介、大山百合香
■エイサー:東京沖縄県人会青年部
■司会:川満シェンシェー
Tokyoで確かめる、沖縄&奄美の、あの歌・その温かさ
今年も「琉球フェスティバル」が開かれる。2006年バージョンだ。
伝統的な島唄からポップ・ミュージックに至るまで、沖縄と奄美から生まれた音楽をこれほどコンパクトな形で、見せて、聞かせてくれるイベントは他にない。沖縄島唄の最高峰である登川誠仁と、世代もスタイルもはるかに違うロック・ミュージシャンが、なんだかどちらも楽しそうに舞台で歌い踊っている。そんな姿を、ぼくらは楽しむ。目に焼き付けながら、この祝いの場で両手を空に揺らすのだ。
<野音の琉フェス>ならではの、それが味わい方、年月を経たスタイルと言っていいのかも知れない。
2006年最新ラインナップも、なるほどの実力者たち、気鋭のグループが並んだ。
みんなの精神的支柱でもあるセイグワー先生(登川誠仁)を今年も先頭にして、南邦のソング・スターがやってくる。そう、その一人が、文字通り若き伝統派である大島保克。彼は、吉永小百合(朗読)との話題のコラボレーションCD『第二楽章 沖縄から〜ウミガメと少年〜野坂昭如作』をこの6月に出したばかりだ。
大島と同じ石垣島の新良幸人を中心としたパーシャクラブは、八重山の伝統歌を基盤としながらブラック&ロック・ビートとのブレンドをはかる。パーシャや大島らがなしたここ十余年の着実な成果が、今や八重山系ミュージックの土台となりつつある。
大島やパーシャらが尊敬して止まない登川誠仁は本島の人だが、彼セイグワー先生のお膝元(本島中部)には、ORANGE RANGE(04年に出演)や、ディアマンテス、そして今や東京でもブレイクし始めたナゾの音楽集団、琉球チムドン楽団がいて、みんなが登川誠仁らかつての「島のロッカーたち」に憧れている。ORANGE RANGEのヤマト君などは2年前、楽屋で初めてセイグワー先生と挨拶を交わしたはいいものの、そのあと感激のあまりほとんど凍りついていたもの。
今年、メジャーへ移籍を果たした人気レゲエDJコンビ、U-DOU&PLATY(略してユープラ)にしても彼らの音楽的ベースはもちろんボブ・マーリーであり、同じように故・嘉手苅林昌や登川さんたちのルーツ・ミュージックなのだった(彼らが注目されたのも嘉手苅さんのカバーだもの)。
かように、外見の違いだけでは決して分からない、変ることのない「島の歌の本質」……そう、舞台に立つみんなが、なぜか同じ温かさを持ってるなー、ということ…を東京にいながら直感できるのも、琉フェスなのだと思う。
ちなみに琉球チムドン楽団は、「ラテン×ウチナー×エンタテイメント」を目指した画期的なバンド、ディアマンテスのリーダーだったボブ君が、新たに興した徹底的にエンタテインメントなバンドだ。南米と沖縄の深い文化的交流を象徴するディアマンテスも『太陽の祭り』(テーマは、再訪のペルー)を完成させたばかりだから、両者の対比も今年の見ものの一つに違いない。
そして本島系の島唄…それは登川さんから、前川守賢、若き神谷千尋へと流れる、と言っていいだろう。神谷はこの4月にNHKでドキュメント「やさしさのカケラを求めて--神谷千尋津堅島の旅」が全国ネットで放送されたことを記憶されている方も多いはず。
「げんちゃん」の愛称で知られる前川守賢は、「かなさんどー」「世果報でーびる」ほかの島唄ヒットを持つベテランのエンターテイナー。昨年の軽妙な司会と歌をごらんになってもわかるように、先ごろ発売された『遊び庭』が初めての全国盤だというのが、島唄ファンには意外な事件だった。
奄美の島唄からは、若い二人が登場する。中孝介は、25歳。2000年、奄美民謡大賞で新人賞を獲得した清廉な声を持つ気鋭。関東にもファンは多い。
沖永良部出身の大山百合香は、まだ22歳。昨年、シングル「海の青 空の青」を発表し一気に注目された(8月にソニーからデビュー・アルバムをリリース)。ユープラとの共演シングルもあるだけに、日比谷野音では、もしかしたら??、かも。
エイサーは、我らが東京沖縄県人会青年部が担当! 10月の東京へ、南の風を運んできてくれ。
そして司会は、その素敵な容姿&スーパーな宮古方言で大爆笑をさそう川満シェンシェーが、ついに舞台に上る。NTV系の「ズームイン!! SUPER」でもキャスターとして活躍する川満シェンシェー、琉フェス2006で、どれほど爆裂してくれるか、今から楽しみなのだ。
藤田正(Beats21.com)