ジミ・ヘンドリクスは、生前に3度、ステージ上で愛用のギターに油をかけて燃やすというパフォーマンスを行なったが、2本あったというその伝説のギターの1本が、
オークションにかけられることになった。落札価格は、最低で40万ポンドという歴史的な値段になるのではないかと言われている(2002年8月28日付)。
ジミ・ヘンドリクスが舞台で「愛するが故に燃やしたギター」は、フェンダー・ストラトキャスター・サンバーストで、彼は1967年、ロンドンのアストリアでの公演で初めてこれに火を放った。同じギターは、翌68年のマイアミ・ポップ・フェスでも燃やされている。
このギターを所有していたのが、同フェスティバルに出演した故フランク・ザッパだった。ザッパは76年の彼のアルバム『Zoot Allures 』に、修復したギターを使って録音したこともあった。
その後、ギターはザッパ家のスタジオにある階段の箱に忘れ去られていたが、息子のドゥイージル・ザッパが解体されたそのギターを発見(91年)、父から譲り受けることになったのだそうだ。
なお、ヘンドリクスが燃やしたストラトキャスターで一番に有名なのは67年のモンタレー・ポップ・フェスのものだが、この9月に競売に出されるのは、もう1本のほう。