米・連邦通信委員会(FCC)が、
エミネムの「ザ・リアル・スリム・シェイディ(クリーン・バージョン)」を流したコロラドのFM局 KKMG-FMとその親会社 Citadel Broadcasting Companyに対し課そうとしていた罰金を取り下げた。
同委員会は、昨年、KKMG局のリスナーから提出された苦情申し立てに関しての調査を始め、「ザ・リアル・スリム・シェイディ」のラジオ・バージョン(クリーン・バージョン)は、レコード会社が歌詞の内容を編集しなおし改善したといっても、一般常識から判断してなおも下品で不快であるとし、同曲をエア・プレイしたKKMG-FMとCitadelに7000ドルの罰金を支払うよう命じていた。
しかし、2002年1月8日、FCCは当初自分たちが行なった同曲の分析を否定し、この歌は下品と断定することはできず、ゆえにラジオ局が認可条件を破っているとは判断できないと発表した。
FCCは、米国の電気通信のすべてを規制する政府機関で、テレビ、ラジオの業務認可権を握っている。この発表は、同委員会が、一度は常識外の内容と断定したこの曲の評価を、自らがくつがえしたことになり、ラップの歌詞に関する表現の自由の問題に、新たな火だねを作る結果となった。