アメリカのレコード産業は、過激な歌詞で子どもたちに影響を与える恐れのあるラップ・ミュージックに対して、ガイドラインを敷くことに失敗している----連邦通商委員会The Federal Trade Commissionは、2001年4月末に発表した報告書で、このように厳しく指摘した。
連邦通商委は今回の報告書に先立ち、前年9月に最初のレポートを発表している。これによると、レコード産業は子どもたちに対して「7歳向け」「12歳向け」「16歳向け」と細かく歌詞の内容を替えるよう指摘したものの、何ら適切な動きが見られないと批判していた。新しい報告書では、映画、ビデオ、ゲームの業界が効果的な規制に成功しているにも関わらず、音楽では過激な内容の商品が容易に子どもの手に届いているとし、
エミネムを発売しているインタースコープ・レーベルなどを例に挙げて攻撃した。
これに対し、アメリカ・レコード産業協会RIAAは、音楽は娯楽産業の一部でしかないとし、「クリーン」な歌詞に替えた商品を制作するよう要望するしかないと応えている。