宇多田ヒカルが自分のホームページ上で、米・同時多発テロに端を発する戦争に対して、「21世紀が泣いている」と、反対と怒りのメッセージを発信している(2001年10月9日)。
タイトルは「生きています!!!」。
「一人の子供が深く傷ついて、泣いてるところを見ると、なんだか『人類』っていうもの全部が泣いてるような気がするのね」という書き出しから、「アメリカによる報復の爆撃も、『テロに対する戦争』だって言ってるけど、どうしてもそれもまた全人類に対する攻撃のようにしか思えないの。だってどこかでその子がもっと泣いてるような気がするんだもん。21世紀が泣いてる・・・」と前半を結んでいる。
テロに狙われたニューヨーク在住であり、しかも日本を代表する歌手の一人である彼女のような人物が、このように立場を明確にしたのは珍しい(参照・
坂本龍一)。
後半には、「戦争というものがいかに政治と経済の問題であるかってことを改めて実感してます」と書き、報復の応戦が憎しみを解消するものではないと激しく訴えている。
また、宇多田は米国版TIMES誌(秋特別号)に登場し、母親の藤圭子と同じく28歳で歌手を引退し、神経科の学者になるかもしれないと発言している。
日本の芸能界の「常識」とほとんど関係なく活動する彼女だけに、こちらも重みのある発言といえる。
宇多田ヒカルのホームページ
http://www.toshiba-emi.co.jp/hikki/