ワイクリフ・ジョン(元
フージーズ)が、ニューヨーク市が予定している教育予算の大幅な削減に抗議するデモに参加し、秩序を乱す行為を先導したとして市警に逮捕された(2002年6月4日)。
このデモは、ラッセル・シモンズが代表となった「The United Federation of Teachers and the Hip-Hop Summit Action Network」の名前のもとに組織され、連日、メディアによって大きく取り上げられたことにより、約2万人の教師、学生が市庁舎前に集まり、予算カットに反対する政治家や、
ワイクリフ・ジョン、
パフィ・コムズ(P. Diddy)、L・L・クール・J、
エリカ・バドゥ、フォクシー・ブラウン、チャック・D(
パブリック・エネミー)といったスターたちが抗議の声を上げた。
「
米・同時多発テロ」のあとに選出されたブルームバーグ新市長にとって、このデモは最大級のもの。市長は市が抱える50億ドルの赤字をなくすための一策として、教育関係の予算を2億9千万ドル削減するという計画を立てていた。
この計画が実現すると、低所得者層や有色人の子どもたちが多く通う公立学校の先生、生徒に大きなしわ寄せが及ぶとして、上記のスターたちが平日の午後の授業をボイコットしデモに参加するよう呼びかけていた。新市長は億万長者としても知られる人物だけに、反発は強いようだ。
ワイクリフは、演説だけが許可されていたにもかかわらず、市庁舎の前でライブ演奏を始めたために逮捕された。