サルサのトップ・シンガーだった
エクトル・ラボーの生涯を追った映画『エル・カンタンテ(El Cantante-The Singer)』の北米配給権を、ピクチャーハウス社が取得した。
ジェニファー・ロペスがラボーの妻役として出演するだけでなく、プロデューサーの一人としても名を連ねるこの映画、初めて出展されたトロント映画祭(2006年9月)のプレミア上映では各社バイヤーの注目を集める作品の一つとなったが、HBOとニュー・ライン・シネマが共同出資する同社が約600万ドルで買い落とした。
実際の夫婦であるJ.Loとマーク・アンソニーが、二人の故郷プエルトリコの誇りでもあった
エクトル・ラボーを自分たちの主演作品として取り上げたことは、プエルトリコだけでなく、全米のラテン・コミュニティでも大きな話題となっている。すなわち…カリブの小さな島から大きな夢を抱きながらニューヨークへやってきたラボーは、60年代のサルサ・ムーブメントの中、筆頭のスター・シンガーへと急成長する。だが大量の麻薬が彼の体を蝕み、ラボーの奇行が目立ち始める。ついには家庭は崩壊、彼は自殺をはかる…。
『クロスオーバー・ドリーム』『ピニェロ』ほか、アメリカに生きるラテン系、黒人系アーティストの苦悩を描き続ける
レオン・イチャソ監督(彼はキューバ系)の手腕に期待したい。
日本公開は未定。
(写真は、J.Lo扮する妻のプチと、マーク・アンソニー扮するラボー)
DVDで観る
レオン・イチャソ監督の作品:
amazon-
『クロスオーバー・ドリーム』
amazon-
『ピニェロ デラックス版』
amazon-
『シュガー・ヒル』
amazon-
CD『La Voz / Hector LaVoe』