国際レコード産業連盟(IFPI)が、2002年6月11日、「IFPI Music Paracy Report」(写真)と題した調査報告を発表した。
同レポートによれば、2001年に海賊盤市場に出回った権利を侵害した音楽カセットやCDは、19億枚(本)に上るという。これは世界で売られているCD、カセット全体の4割を占め、同連盟が調査を始めてから最も高い数字を示す結果となった。
また、これまで海賊カセットが中心であった市場が、今回の調査では初めてCDやCD-Rなどのディスクの伸長に追い越され、後者の割合は51%となったという。特に、コピーが簡単なCD-Rの伸びが目覚しく、海賊ディスク全体の6%だった97年から、2001年には占有率が48%になったとしている。
各国の海賊盤市場がどのような状況にあるかも報告されている。ちなみに、中国では全音楽ソフトの中で海賊盤の占める割合が90%(最悪)、インドネシアが85%、ロシアが65%、メキシコが60%、ブラジルが55%。
報告書はさらに、インターネットによる違法ダウンロードやコピーも深刻な問題であると指摘し、アーティストらの権利侵害だけでなく、地域経済への打撃や、国際的な組織犯罪の財源となっているがゆえに、こういった行為に対して、各国が厳しい対応を行なうよう求めている。
関連サイト: