国際的なテノール歌手、ルチアーノ・
パバロッティがニューヨークのメトロポリタン歌劇場から絶縁状を叩きつけられた。
同劇場は今シーズンの最後を飾る公演としてプッチーニ作のオペラ「トスカ」を組み、カバラドッシ役に
パバロッティを当てていたが、2002年5月8日の公演に続き最終日となる11日もキャンセルした。このため劇場側は、今後彼をメトロポリタン・オペラには呼ばないとの発表を行った。
チケットが最高1500ドルもする公演にもかかわらず、「トスカ」は完売の大盛況で、11日公演は劇場外のリンカーン・センターにあるJosie Robertson Plazaではチケットが買えなかったファンのために巨大モニターが置かれ、申し込み順に無料でライブを見ることができるようになっていた。
パバロッティは8日公演を体調不良を理由にキャンセルし、11日公演も開演50分前に出演できないとの連絡が入った。
パバロッティは劇場側の、会場に来て観客に直接謝罪してほしいとの求めにも応じることはなかった。
現在66歳の
パバロッティは、ここ最近はかつてのダイナミックな歌声にも蔭りが見え、またオペラをやるには体調がもたないのではないかと言われていたが、今回のキャンセル騒ぎでそれがはっきりとしてしまったようだ。
パバロッティは6月にプラシド・ドミンゴとの横浜公演が予定されている。