豪放なサックス・プレイで知られたイリノイ・ジャケット(ジャケー)さんが、2004年7月22日、ニューヨークの自宅で亡くなった。死因は心臓発作。81歳だった。
19歳の時、ライオネル・ハンプトン楽団でプレイした「フライン・ホームFlyin' Home」(1942年)のテナー・ソロが何よりも有名で、
ジャズ、R&Bのジャンルに関わらず、新時代のブラック・ミュージックを象徴する演奏となった。
1922年、ルイジアナ州の生まれ。テキサスで育ち、41年に西海岸に出て、当時破竹の勢いだったハンプトン楽団へ加わった。その後、ゴスペル的でエネルギッシュな演奏を買われてキャブ・キャロウェイ、カウント・ベイシーなどの一流楽団に参加、レスター・ヤングとの共演で有名な短編フィルム「ジャミン・ザ・ブルース」も有名だ。
1981年からは、自己のオーケストラを率いて活躍、93年には当時のクリントン大統領とホワイト・ハウスで「C・ジャム・ブルース」をプレイして話題になった(写真)。
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