イギリスの人気シンガーである
ロビー・ウィリアムズが、アメリカのフォーク・シンガー、ウッディ・ガスリーの歌詞を盗作したと訴えられていた裁判で、2002年2月14日、ロンドンの高裁は、ウィリアムス側が該当曲の印税の25%を原曲所有者に対して支払い、問題の歌をこれより生産されるアルバムからはオミットするよう命じた。
問題とされた歌は、ウィリアムズのソロ第2作『アイブ・ビーン・エクスペクティング・ユー』(写真)に収録されている「ジーザス・イン・ア・キャンパー・バン」。
この中に使われた歌詞の主要部分が、ウッディ・ガスリーの「アイ・アム・ザ・ウェイ」(1961年)の主要部分、および同曲の改作「アイ・アム・ザ・ウェイ (New York Town) 」(ラウドン・ウェインライト3世/76年)から取られており、原曲の所有者から印税の支払いやその他の損害賠償を求められていた。
すでにこの裁判は、2000年10月に最初の判決が出ており、ウィリアムズ側は、ウェインライト3世の名前を著作クレジットに加えていた。しかし、原曲所有者であるLudlow Musicは同曲から派生する全利益の50%の印税支払いを求め、不服申し立てをしていた。
今回の判決は、「ジーザス…」を管理するEMIが提示していた25%の印税支払いとする、という判決で、その他の支払い請求ついては高裁側は却下とした。
これによりウィリアムズ側は、Ludlow Musicに対して71000ドルの印税と、それとほぼ同額の原告側経費ほかを支払うこととなり、今回の裁判によって総額35万ドルを超える大金を失うことになった。