7. Wolrds Apart
多くのファンを驚かせる曲だろう。ブルースが非欧米の音楽の要素を正面きって取り入れるのは初めてのことだ。
この曲に参加しているアシフ・アリ・ハーンは、パキスタンの宗教音楽、
カッワーリーの代表的歌手。圧倒的な歌唱力で世界中に熱烈なファンを獲得した故
ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの弟子にあたる。テロ事件と報復攻撃が西洋対
イスラム社会の全面的な対立に広がる危険性が懸念されている時期だからこそ、
イスラムの歌手と共演して、歌詞にもあるように民族や宗教の違いを超えた融和を訴えているわけだ。これはまさに今までのブルースの曲にはないタイプのサウンドでもありイントロのリズム、SE的サウンドなど、ブルースの新たな挑戦的楽曲。LA LA LA...というフレーズが印象的。
8. Let's Be Friends
「肌と肌を向かい合わせて」という副題が付いた<レッツ・ビー・フレンズ>。明解な題名にある通り、人種や国籍、宗教、信条を超えて友人になろうという、やはり人々の融和を呼びかけた曲である。ブルースにしてはずいぶん軽い曲調だが、このアルバムは少しヘビィな曲があると、必ず次は軽快な曲を配してあることに気づく。R&B/Soulテイスト溢れる、明るいミッドテンポのナンバー。愛妻パティとの掛け合いのコーラスが印象的なかわいい楽曲。