現代の名工がてがけた三線:照屋林次郎による名品を販売
 テルヤの三線といえば、林山(りんざん)、林助、林次郎と三代続く沖縄市の「あの店」の「あの名品たち」のことだ。
 戦後沖縄ポップの土台を築いた人物でもあった巨人、故・照屋林助の名をとって今は「照屋林助三線店」。野村流古典音楽の重鎮であった林山から伝えられたその技術は、林助を経て、三代目の照屋林次郎に受け継がれている。林次郎の兄は、もちろん「りんけんバンド」のリーダー、照屋林賢(三線の名手)である。
 林次郎はほとんど「表舞台」に登場することはないが、その作品の質の高さはまさしく折り紙つき、垂涎の的だ。
 今回、そんな彼の自信の一作を、特別価格で販売する。
 
 
照屋林次郎 作「南風原型三線」(1点)
付属品:ハードケース、バチ、ウマ=駒、弦(3本)、
    ムディ=糸巻き、調子笛、当店オリジナルピック、
    照屋林助著『地謡全集』、
    CD『照屋林賢のだれでも弾ける 簡単 沖縄三線入門』
    (by 照屋林賢/りんけんバンド/ティンクティンク)
 
販売価格: 420,000円(税込)
(送料は照屋林助三線店が負担)

本商品は、完売しました。
ありがとうございました。

( 2006/12/01 )

照屋林次郎 作「南風原型三線」
天(ちら)の部・正面
天(ちら)の部・横
胴の部
照屋林次郎の略歴
 1953(昭和28)年2月9日生。三線作りは16歳の時から始めた。
 祖父の林山(りんざん)は琉球古典音楽の最大流派、野村流の幹部。戦後の荒廃した沖縄を歌と三線で勇気づけた功労者の一人であり、三線作りの名人としても知られた。林次郎はこの林山に三線作りのすべてを教わった。
 父である林助は、歌とお笑いのレビュー「ワタブーショウ」で戦後沖縄で一番のスターとなった異能の人。歌手、作曲家、作家など八面六臂の活躍で本土でもたくさんの信奉者を持つ。林助も生前、三線、改造ギター&三線などで優れた才能を発揮した。
 照屋家は親戚も含めて、芸能の町コザ(現・沖縄市)で筆頭の音楽的素養豊かな家系であったが、その素養を存分に受け継いだのが、兄である照屋林賢(りんけんバンド)と弟の林次郎だった。
 兄の林賢はバンド・リーダー/名三線プレイヤーの道へ進み、林次郎は三線製作者としての修練に励んだ。祖父亡きあとは、その正統的後継者として現在に至っているが、その実力は沖縄タイムスの現代の名工シリーズでも高く評価され(2005年)、さらにザ・カード誌の沖縄大特集号では(2001年)、林次郎の紹介だけで5ページが費やされている。
 仕事の中心は何といっても伝統的な三線の製作だが、各方面からその才能を見込まれて、ギターの特別製作ほか舞台美術、オブジェの依頼にも応じている。
 沖縄市在住。母が切り盛りする照屋林助三線店の隣りが、彼の工房だ。
(文・藤田正)
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