少し前にワーナーから作品を発表していたシンガー・ソングライター、松本哲也がCD付きの書籍『空白』を書いた。
父親が暴力団員、母親は麻薬に溺れ、松本は小さい頃から殺される寸前までイジメ抜かれた…現代社会の暗雲がすべて一人の少年にふりかかったようなその半生は、まるで脚本が先に出来ていたとすら思えるほどだ。
松本の凄絶な二十数年から紡ぎ出された歌「空白」は、この本があってこそ、圧倒的なリアリティを持つと言えるだろう。
「ずっと忘れたいけれど 足音に振り向く癖が消えない」(添付シングル「空白」から)。
村上龍はこの本に「壮絶で不幸な、中和されない過去。」という言葉を寄せている。
なお松本は、2004年8月11日に初のフルアルバム『記憶』をインディーズから発売したばかりだ。
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