吉田兄弟『Soulful』
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 津軽三味線だけでなく「邦楽」〜「民謡」の世界としては異例中の異例、アイドル的な人気で独走する吉田兄弟が、ビクターからソニーへ移籍した。レーベルも「ソニー・レコーズ」であることから、同社は「民謡」ではなくポップ・インストゥルメンタル・グループとして本格的なブレイクを望んでいるようだ。
 第1弾となる『Soulful』は、これまでよりもさらに洋楽との接点を求めた作品で、13分余もある「津軽じょんがら節かけ合い曲弾き」に聞けるような芯の太い演奏をベースに、兄の良一郎は「名もなき丘」で室蘭の丘に咲く一輪の花をテーマにし、弟の健一は「マドゥルガーダ」(夜明け)でアフロ・ファンク的なコラボレイションを聞かせる。
 堂々とした演奏ながら、同時代的な感覚にあふれた『Soulful』は各方面で話題を呼びそうだ。アルバムは2002年5月15日に発売。
 次ページに「吉田兄弟アンケート」が(抜粋、プレス・シートから)。
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Q:三味線を始めたきっかけは?
 良一郎 5歳のとき父に「三味線を習ってみないか?」と言われ、周りでピアノやエレクトーンを習っている人がいたので、自分も何か習ってみようと思い、始めた。
 健一 父が兄の三味線の送り迎えをしていたので、それについていくようになり、“どうせ行くなら……”という感じで始めた。

Q:兄弟で一緒にやっているメリット、デメリットは?
 良一郎 メリットは、5歳の時から一緒にやっているから、自然とリズムや曲の感じが合うこと。デメリットは無い。
 健一 いつでも比べられること。(メリット、デメリット両方)

Q:なんで三味線の道に進んだのですか?
 良一郎 自分の好きなことで生活ができればと。
 健一 「環境」というのが一番大きいと思いますが、これでやっていこうと思ったのはやっぱり好きだからだと思います。
Q:三味線の好きなところは?
 良一郎 アドリブ性であったり、自分の個性を出せる所。
 健一 アドリブ性ですね。自分なりに色々アレンジできるので、作曲してても楽しいですね。
 
Q:普段三味線はどのくらい練習していましか?
 良一郎 最近はなかなか練習できませんが、中学・高校の時は、1日5〜6時間やっていました。
 健一 今はステージの前の2〜3時間しか時間が取れません。全く時間が取れない時もあります。

Q:津軽三味線が老若男女を問わず、私たちの心をとらえる理由とは?
 良一郎 若い人と年配の人のとらえ方は違うと思いますけど、若い人は同年代ということと、オリジナル性が受け入れられているんだと思う。年配の方は、聞く機会があまり無かったんだと思います。
 健一 日本人だからだと思います。津軽三味線が持っている特性だと思う。

Q:津軽三味線は雪の降りしきる屋外での演奏がピッタリだと思える楽器ですが、実際にそのようなところで弾かれることはありますか?
 良一郎 そのような固定観念はありません。
 健一 ないです。

Q:尊敬するミュージシャンは誰ですか?
 良一郎 ビートルズ。
 健一 今はcobaさんですね。
(おわり)
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( 2002/05/07 )

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